フルミストは、鼻にスプレーするタイプのインフルエンザワクチンです。生きたインフルエンザウイルスを使った生ワクチンですが、接種してもインフルエンザのような強い症状を引き起こさないように作られています。
インフルエンザウイルスの一般的な侵入口である鼻の粘膜に免疫を誘導するので、高い感染防御効果が期待できます。同時に血液内にも免疫を成立させるので、感染してしまった場合でも重症化を抑制します。
アメリカでは早くから実用化され、注射の不活化インフルエンザワクチンと同様に、インフルエンザウイルスに対する予防接種として広く使用されています。
感染防御効果
注射によるインフルエンザワクチンは、血液中にインフルエンザウイルスに対する免疫を誘導するために、感染自体を防御する効果は十分でないことがあります(ワクチンの効果には、感染時の重症化抑制もあり、これについては従来のワクチンで十分期待できます)。
粘膜の表面に直接免疫を成立させるため、理論的に、フルミストは高い感染防御効果を期待できます。そして、その効果の持続も注射によるワクチンより長いとされています
接種対象、回数、費用
接種できるのは、2歳から19歳未満の方
接種回数 1回
1回 8,000円
ワクチン接種ができない人
当日に、急性疾患にかかっている人や発熱している人は接種できません。
卵などに重いアレルギー反応を起こしたことがある人も接種できません。(ワクチンの成分も含みます)
フルミスト接種ができない人
妊娠中の女性。
免疫機能低下などの慢性疾患を持っている人。
経鼻投与を考えると、感冒やアレルギー性鼻炎で鼻汁が多いかたは治療効果は乏しくなる可能性があります。また鼻の中にお薬を注入するため鼻の処置が苦手なお子さんも適切に点鼻できない可能性があります
フルミストの副反応
フルミスト接種後の主な副反応は、鼻炎症状(鼻水、鼻づまり)や発熱などです。弱毒生ワクチンのため、まれに接種後インフルエンザにかかった様な発熱感冒症状を起こす可能性があります
他のワクチンとの同時接種
同時接種可能です