小児耳鼻科

小児耳鼻科について

小児耳鼻科 発育途中の子どもの身体は成人と異なり、免疫や神経伝達などの様々なシステムなどと共に、臓器など体内の各パーツも未成熟です。これは耳鼻科の専門とする耳、鼻、のども同様で、耳と鼻、鼻とのどなどを繋げている部分が成人より、太く短かったり、傾斜が足りなかったりするため、鼻の細菌が耳やのどに侵入しやすいといった特徴があります。

アレルギー性鼻炎

 アレルギー性鼻炎はその名の通り、アレルゲンとなる物質が鼻の粘膜に付着して炎症を起こすものです。アレルゲンによって決まった季節だけあらわれる季節性アレルギー性鼻炎と、一年を通してあらわれる通年性アレルギー性鼻炎に分けることができます。季節性のものを代表するのがスギ花粉を初めとした花粉症、通年性のものはハウスダストやダニアレルギーなどがあります。

急性中耳炎

中耳炎 人体の表面から見て鼓膜を境目に、外側を外耳、内側を中耳、さらにその内側を内耳といいます。中耳の部分は中耳腔という空洞になっていて、そこから鼻へと耳管とよばれるトンネルで繋がっています。子どもの耳や鼻は未発達で成人と比べて耳管の部分が太く短く、また水平に近いため、風邪などをきっかけにして細菌やウイルスが中耳腔に入り込んでしまうことで、中耳炎を起こしやすいのです。中耳炎は生後2か月から2歳までをピークとして、およそ7歳程度までに6~7割の子どもに発症すると言われています。

副鼻腔炎(蓄膿症)

 顔の骨の額、頬、鼻の両サイドなどの部分には空洞があり、その部分を副鼻腔といいます。それぞれの副鼻腔は鼻と通じていますが、その部分から細菌やウイルス、真菌(カビ)、アレルゲンなどが入り込み炎症を生じてしまったものが副鼻腔炎です。発症してから4週間までが急性副鼻腔炎、それ以上続く場合が慢性副鼻腔炎(蓄膿症)とされています。副鼻腔の粘膜が炎症を起こしていると気道の粘膜も共鳴して炎症を起こし長引く咳の原因となることもあります。また、鼻詰まりによって集中力が散漫となり、生活に支障をきたすこともあります。

耳垢塞栓

 耳垢は、角化した外耳道の皮膚や抜け落ちた体毛などが含まれていますが、それらは通常身体の仕組みによって奥から外へと押し出されてきます。そのため本来耳掃除は不要です。特に子どもの外耳道は細く、耳垢掃除は大変難しいため、綿棒などで中へ押し込んでしまうと途中で詰まりを起こし耳垢塞栓(じこうそくせん)という状態になります。

症状と治療

 症状としては外耳道の詰まりによる、音が聞こえにくいような状態、痛みや痒み、耳鳴りなど主なものです。また特に症状が無いこともあり、たまたま診察で外耳道を確認して偶然見つかるケースもあります。子どもの場合、外耳道が細く、耳垢の多い体質で自然に詰まったり、耳掃除で奥へ押し込んでしまったりというようなこともあります。
 放置しても、やがて排出されますが、音が聞こえにくくなったり、治療のための必要性があったりする場合は耳鼻科にて耳掃除をすることをお勧めします。当院でも対応しておりますので、ご相談ください。
 ご家庭での耳掃除は、外耳道内までは不要で、月に1~2度耳の穴の入口あたりを軽く拭く程度に止めてください。無理矢理奥まで掃除することによって、保護膜が無くなり感染を起こしやすくなり、外耳道を傷つけてしまうと外耳炎になりますので注意が必要です。

先天性耳瘻孔

 お母さんの胎内で耳介が形成されるときに、何らかの障害が起こって、耳の穴の周辺に小さな穴が空いた状態になっているものが先天性耳瘻孔(じろうこう)です。深さや形はさまざまです。100人に1~8人程度と、とくに珍しい状態ではありません。

症状と治療

 無症状の場合もありますが、皮脂腺からの分泌物などが溜まって粥腫(じゅくしゅ)のようになり、押すと白いどろどろした内容物がでてくることがあり、粉瘤のような独得の悪臭があります。そのままであれば治療の必要はありませんが、赤く腫れたり痛みが生じたりする場合は感染を起こしている可能性があります。通常は患部を切開し膿を出すことで治まりますが、感染を繰り返してしまうようなケースでは、本体である瘻孔部の切除が必要となります。

先天性鼻涙管閉鎖

 涙は目尻側にある涙腺などで作られ、しばらく目の表面に留まった後、目頭側にある涙点から鼻涙管という管を通して鼻の奥へと排出されます。この涙を鼻の奥に流す管が生まれつき塞がっているのが先天性鼻涙管閉鎖(閉塞とも)です。新生児としては、多い時で10人に2人程度と珍しくない症状で、放置しても8~9割の赤ちゃんが自然に治ってしまいます。
 しかしなかなか自然に治らない場合、そのまま成長すると治りにくい状態になります。ただし、生後6か月までであれば、ご家庭でも可能な涙点マッサージや点眼などで治っていく可能性があります。

症状と治療

 目やにや涙目が目立つ症状です。詰まった涙によって、感染症を起こす場合などもあり、黄色い目やにがでることもあります。
 6か月までの赤ちゃんの場合は、抗菌薬を点眼し、適切な形で保護者の方が涙嚢マッサージをしてあげることで治っていく可能性があります。涙嚢マッサージは目頭の周辺を適切な力をこめて適切な回数毎日マッサージを行うことです。詳しい方法については当院で指導します。赤ちゃんの目やになどが目立つ場合は、ご相談ください。
 なお、どうしても閉鎖が治らない場合は、涙点から鼻涙管にシリコンチューブを入れて管を拡張し開通させる方法などもあります。必要な場合は小児眼科の専門医をご紹介しています。

             
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